【投資先を理解したい!】日本毛織(ニッケ)ってどんな会社?

投資先を理解したい。日本毛織ってどんな会社 企業理解

基本情報

創業時現在
代表者川西清兵衛長岡豊
設立(創業)1896年(明治29年)創業
本社神戸市大阪市中央区瓦町3-3-10
事業ラシャやモスリンの製造・毛織物素材の製造
・産業用素材の製造
・商業施設の運営

特徴

特徴1:川西財閥の創業者「川西清兵衛」が設立

1865年に大阪で生まれた実業家で1896年には日本毛織を設立しました。日本毛織では国内では初めてウールマーク商品の生産を始めましたし、1907年には兵庫電気軌道(現在の山陽電気鉄道)、1918年にはウールの原材料である羊毛貯蔵を目的に川西倉庫、1920年には航空機製造の川西機械製作所を設立するなど、優れた手腕で様々な事業を立ち上げました。

特徴2:「ニッケ」は毛織物メーカーからコングロマリットへ

当初はラシャやモスリンを製造していました。現在ではラシャはポリエステルなどの合成繊維で作られますが、当時はウールが使用されていました。
ラシャやモスリンの製造では当時から国内随一の生産量を誇り、現在でも毛織物トップメーカーです。

現在では毛織物を取り扱う衣料繊維事業、産業向けの素材を製造する産業機材事業、商業施設運営などの人とみらい開発事業、商社機能としての生活流通事業があります。

事業紹介
公式サイトより引用

売上構成においても、各事業ともバランスよいカタチになります。

ニッケの事業領域とサービス
IR資料より引用。FY2022

特徴3:商業施設をはじめとした、新規事業が多い

商業施設の運営をメインとする人とみらい開発事業は営業利益率も良く、ニッケの収益性の柱です。

商業施設としては、1984年に加古川工場跡地(兵庫県加古川市)にオープンしたニッケパークタウン、1988年の中山工場跡地(千葉県市川市)にオープンしたニッケコルトンプラザがあります。

人とみらい開発事業には他にもたくさんの事業を持っています。

  • 商業施設運営事業
  • 不動産事業
  • 介護事業
  • 保育・学童保育事業
  • スポーツ事業
  • スポーツ事業
  • キッズランド事業
  • アイスクリーム事業
  • 書籍販売・ビデオレンタル事業
  • 菓子販売事業
  • アミューズメント事業
  • その他新規事業
  • ソーラー売電事業

今後の展開

展開1:新素材の開発

前述したように企業名は「日本毛織」ですが、実態はコングロマリット企業です。さらに毛織物から発展し、素材メーカーという立場に進化しています。

実際に環境配慮型の革新紡績糸「Breeza」や、100%子会社の京都医療設計が2023年に薬事承認を取得した「Pawdre」(ポードレ)など、開発する素材が活躍する領域は幅広く事業ポートフォリオは安定してるように思います。

https://www.nikke.co.jp/admin/wp-content/uploads/2023/07/c04aa566052fb0ac69846b157e1793ae.pdf

展開2:海外ビジネスの拡大

ニッケでは中期経営計画の基本戦略の一つとして、海外ビジネスの拡大を挙げています。少子化や企業制服が廃止トレンドにある日本においては特に衣料繊維事業では避けては通れないといえるでしょう。しかし中国では市立の小中学校の公立化施策が打ち出されたことでの市場環境の変化は大きそうです。

他エリアでの事業拡大・立ち上げが求められることになります。

ここ数年はコロナで思い通りの営業ができていなかったようなので、これからの海外市場での売り上げに注目です。

展開3:積極的なM&A戦略

ニッケの経営戦略として、収益性の波の少ない衣料繊維事業と人とみらい開発事業でしっかりと収益利益を稼ぎ出し、生活流通事業と産業機材事業のM&Aで成長を目指すというモデルでした。

いまでは産業機材事業や生活流通事業も収益貢献が強まるとともに、既存市場(具体的には衣料繊維事業のメディカル分野)へのチャレンジも意識されているようです。

ニッケのグループ会社は乗馬や馬術関連の子会社が3社もあるんです。競馬は市場が大きいですが、乗馬(馬に乗る)市場は大きくないと思います(調べていないのですが)。
社長や乗馬が好きなのかどうかはわかりませんが、馬が好きな方にはなじみのある会社になりそうですね。

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