K&Oエナジーは千葉県に本社を置く天然ガスの開発とヨウ素を扱う会社になります。
日本で天然ガスの開発を扱う珍しい企業です。
ビジネスモデルの特徴
サマリー
FY2022から売上、営業利益、純利益とも一段上の結果を出している企業です。
これはヨウ素の販売価格と円安による恩恵が強いです。
ROEとEPSも一段高い成果を残していて好調企業といえます
営業キャッシュフローマージンは10%を割っていることはなく、FY2023では12.3%と目安となる15%に近づいてきています。
しっかりと稼ぐ力があることがわかります。
ヨウ素事業がけん引役
K&Oエナジーはガス事業とヨウ素事業を展開しています。売り上げの80%程度はガス事業が稼いでいる一方、利益の半分以上をヨウ素事業が稼いでいます。
ヨウ素の販売価格と為替が同社の利益を左右することがわかります。
ヨウ素の価格は右肩上がり
ヨウ素の価格は右肩上がりに成長中。
ヨウ素はX線の造影剤をはじめとして医療業界で多く使われています。そのため人口の多い新興国での需要が多いことで価格が上昇傾向にあるようです。
また次世代の太陽電池といわれている「ペロブスカイト太陽電池」の主原料がヨウ素でもあることで期待されている資源でもあります。
そもそもヨウ素の埋蔵量は世界の中で日本が2位、約30%です。資源の乏しい日本の中で埋蔵量が多い珍しい資源です。
その日本の中でも千葉県が多く、生産ベースでは国内80%になります。
世界シェアベースに替えると生産量シェア5%のほどにもなる。
なお生産量1位はチリで50%以上になります。こういったところの権益をとることのできる総合商社にも期待したいところです。
国産の天然ガスを生産・販売している会社
実は千葉県の外房には南関東ガス田と呼ばれる国内最大の天然ガス田があります。グループの関東天然瓦斯開発が生産し、大多喜ガスが販売しています。
ガスの可採埋蔵量は1,100億㎥で現在の生産量のペースでは約600年分の埋蔵量があると推計されています。安定的な売上利益が見込める事業です。
国産という点では需要が余ることはないので安定した収益性を見込めるビジネスをしていることが強みです。
自社生産している天然ガスは一般商社向けに提供し、事業者向けには東京電力や東京ガスから買い付けて卸売りとして販売しています。
そのため地域のエネルギー需要が高くなっても対応できる体制になっているといえるでしょう。
再エネの地熱事業も展開
また地熱掘削をする会社もグループにあり、地熱関連事業への参画を推進しています。
政府は地熱発電の利用加速を視野に新たなエネルギー基本計画に開発の促進を盛り込む見通しであることが発表されま知った。(2024/10/3)
割安判定|PBRとPER
PERはFY2017を頂点に下落基調、PBRも1倍はおろか0.8倍を超えることもない状態です。
ただ後述するように配当利回り、配当性向とも低いので買い増しはなかなかしづらい環境銘柄でもあります。
配当方針
配当方針を明言していないのでインカムゲインを目的とした資金流入があります。
下落をしっかり確認したところで買い付けたい銘柄です。
配当推移
配当利回りは決して高くなく2%を超えることもあまりありません。
もともとが景気に左右されやすい事業を展開しているので配当にも積極的ではないですね。
DOE採用「なし」
K&OエナジーではDOEを採用していません。
配当性向
K&Oエナジーでは配当性向を目標とした宣言はありません。
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